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高校サッカー選手権を振り返る

Photo by Getty Images
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東京五輪世代の中核になる世代として多くのメディアから言われ注目を浴びた今大会。今大会はJリーグ内定選手が多く出場した。U18日本代表の選手も多く注目度が高かった。全国各地域で凌ぎを削り勝ち上がった48校の戦いを振り返りたい。事前に予想として優勝候補は市立船橋、東福岡、桐光学園、大津、前橋育英と考えダークホースは矢板中央、尚志と予想していた。

1回戦


私が足を運んだ駒沢陸上競技場での2試合は実力校が集まる試合カード。
ピックアップする1試合目は初出場の明秀日立(茨城)対四日市中央工業(三重)。明秀日立はインターハイと選手権予選で茨城を制覇した新興勢力チーム。対する四日市中央は説明する必要が無い全国屈指の強豪校。四中工にはサンフレッチェ広島内定のU18日本代表、森島司を擁する。試合は前半から動く。細かくパスを繋ぎ攻める四中工。前半19分にパス交換から森島のクロスに小林颯が合わせ先制する。その後も四日市の攻撃は続くが明秀日立の守備陣が守り抜く。すると前半終了間際左サイドでインターセプト。そこからドリブルで仕掛け中に折り返し追いつく。少ないチャンスを活かす。後半28分に一瞬の隙を突き後半途中出場した切り札小磯がショートカウンターから決める。その後は四日市の攻撃が続くが明秀日立の守備陣が強固な守備ブロックを形成しゴール前でのチャンスを作らせず明秀日立が金星を挙げる。

2試合目の京都橘対尚志の試合は終始尚志ペースで手堅く一点を守った試合だった。

また他会場で注目してた試合の青森山田対大社の一戦は青森山田が意地を見せ勝利した。大社高校はプリンスリーグで強豪ひしめく中国リーグを3位で終えプレミアリーグ参入戦に出場してたこともあり青森山田相手にどれだけ戦えるかを楽しみにしてた。

2回戦 優勝候補の登場


2回戦は超満員となったフクダ電子アリーナで行われた2試合を観戦。地元千葉県代表市立船橋の試合ということもあり多くの人が来場した。
1試合目は市立船橋対米子北。市立船橋はベガルタ仙台内定のMF椎橋慧也とモンテディオ山形内定のFW永藤歩を擁する。夏のインターハイ準優勝。高円宮プレミアリーグでは4位と好成績を残している。
試合は一方的な展開。前半から市立船橋がポゼッションから2シャドーに入る工藤友暉、押尾大貴を中心にゴールを目指すが米子北の守備に阻まれる。前半33分工藤の右コーナーキックにフリーで杉岡大暉が合わせ先制する。後半も一方的な展開が続き左サイドからドリブルで突破した矢村健の折り返しに工藤が左足で合わせ追加点。後半31分工藤のサインプレーのフリーキックから原輝綺が流し込み試合を決める。米子北も守備ブロックの形成がうまく相手を苦労させたが攻撃の面で相手を崩すことなく終わった。

2試合目は大津対前橋育英。両校の説明は不要だろう。大津はU18日本代表でありガンバ大阪内定の主将野田裕喜とFW一美和成を擁する。前橋育英は前回大会準優勝。最強のチャレンジャーを掲げ大会に挑む。
試合は優勝候補同士の対決ということもあり序盤から激しい展開をみせる。横澤航平が、相手を引きつけクロス。野口竜彦が合わせるがバーに嫌われる。前半18分横澤のミドルを弾いたところを佐藤誠司が詰めて先制する。その3分後前橋育英がPA内でファールして大津にPKを与える。これを一美が決めて同点。
その後は見てて迫力ある展開が続く。両者の球際の強さが光る。展開の速さにあっという間の前半を折り返す。
後半開始早々から試合は動く。前橋育英がインターセプトから横澤が仕掛け大塚諒を経由しフリーの佐藤が決め勝ち越しに成功。しかし後半15分大津、吉武莉央がキーパー前でバウンドするミドルシュートを放ちこれを前育GK山岸が痛恨のミスをして追いつかれる。これに前橋育英監督山田監督も倒れ込む。後半40分過ぎになるとPKを想定してなのかPK専用GKを投入する。試合終了間際のATに試合は決する。自陣スローインからボールをつなぎ横澤が野田を振り切って中に折り返し途中出場馬場拓哉が流し込み前橋育英が再びリードする。ラストワンプレーのパワープレーを守り前橋育英が激しい死闘を制した。大津もプリンスリーグ九州を制覇しただけにとても強かった印象。野田と一美が注目されるなかMF原岡翼と吉武莉央の活躍が目立ったように思えた。一美のフィジカルは高校生離れしてるように思えた。

他会場では優勝候補のジュビロ磐田内定の小川航基擁する桐光学園がその小川の活躍があり勝利。青森山田、帝京第三は大差で勝利しベスト16へ駒を進めた。

3回戦 インハイ決勝の再戦


Photo by Getty Images
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3回戦は決勝級のカードが2試合行われた。フクダ電子アリーナではインターハイ決勝の再戦、東福岡対市立船橋。三ツ沢球技場では青森山田対桐光学園。
この2会場で迷った結果前日同様フクダ電子アリーナへ。
優勝候補同士の対決ということもありなおかつインターハイ決勝の再戦で今日も満員のフクアリ。皮肉にもJ2ジェフ千葉よりも客が多い印象だった。
試合は一進一退の展開。市立船橋が何度かチャンスを作るが東福岡GK脇野のセーブに遭う。東福岡もFKからFW餅山大輝が抜け出しシュートを放つが市立船橋GK寺尾凌がファインセーブする。時間の経過とともに市立船橋がホームの利を上手に攻め込むが最後の最後まで東福岡のゴールを割ることなく試合はスコアレスで終わりPK戦へもつれ込む。後攻市立船橋は2人目が失敗、東福岡は4人目まで全員成功。5人目決まればベスト8進出というシーン。主審の笛と同時に寺尾が気合いを入れる声を出す。東福岡、三宅海斗のキックを止める。その瞬間会場が湧いた。外した三宅に駆け寄った脇野が三宅を慰める。そして5人目のキックを脇野が止めて試合が、終わった。インターハイと同じくPK戦で決したこのカード。間違いなく今大会のベストゲームになる内容の試合であった。東福岡は調子が悪かったせいか攻め込まれるシーンが多かったものの脇野を中心に守り抜いた。

2試合目の前橋育英対帝京第三はサイド攻撃とパスワークで前橋育英が圧倒。攻めるパターンが限られた帝京第三はセットプレーから1点を返すのが精一杯だった。帝京第三はプリンスリーグ参入戦を見に行った時から選手権でベスト16に来るチームと思ってたため再び見ることが出来て良かった。

他会場では前回大会優勝の星稜が順当に勝ち上がり東京代表の2チームが揃ってベスト8の快挙を達成。ダークホース予想してた矢板中央は惜しくも敗れてしまった。優勝候補同士の対決の青森山田対桐光学園は劇的な幕切れとなった

準々決勝 埼スタへの道


前回大会優勝の星稜対躍進の明徳義塾。夏冬2冠目指す東福岡対初のベスト4目指す駒澤大高。ベスト16ジンクスを払拭した青森山田対一昨年の優勝校富山第一。初のベスト4目指す国学院久我山対前回大会準優勝前橋育英の対戦カードとなった準々決勝。
三ツ沢球技場第二試合の前橋育英対国学院久我山戦を見に。
試合は久我山がパスワークで前橋育英を翻弄するがシュートまでには至らない。前橋育英も攻め込む。ATに大塚が狙うが久我山DF宮原直央が掻き出しクリアして前半終了。後半テンポ良くパスを回す久我山。すると12分真ん中でボールを受けた澁谷が右サイドに展開。受けた内桶がワンフェイントで交わし狭いニアサイドにドライブ弾を決めた。前橋育英はパワープレーに出たいが久我山の粘り強い守備の前にシュートまで至らずタイムアップ。国学院久我山が初のベスト4へ進んだ。


準決勝


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快晴の下埼玉スタジアムで行われた準決勝。第一試合は星稜対東福岡の試合。東福岡は攻撃のキーマン藤川虎太郎が復帰してコンビネーションが冴え渡る。一方的に攻め込む東福岡。前半終了間際、餅山のポストプレーから中村健斗へつなぎ左サイドに展開。橋本和征が折り返し走り込んだ藤川が決めて均衡を破る。後半星稜が攻めに出た分守備に穴が開き三宅がバイタルエリアにパスを入れ鍬先が決める。試合はこのまま終了。夏の王者が冬の決勝に駒を進めた。

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第二試合青森山田対国学院久我山は見てきた試合の中でもベストゲームの一つに数えれる試合となった。
前半17分青森山田の武器であるロングスローからボールが流れ鳴海彰人が合わせる。その後は国学院久我山が持ち前のパスワークを行かんなく発揮。前半25分CKの流れから名倉巧が中に折り返し野村京平が合わせ追いつく。後半は久我山が何度もチャンスを作るがなかなかゴールには至らない。そして後半AT。久我山右コーナーを青森山田が一度クリアしてこぼれ球を山本が左足で狙いこれが戸田啓祐に当たりコースが変わり久我山が逆転に成功する。このまま久我山が勝利し17年ぶりの東京勢の決勝進出並びに同校初の決勝進出を果たした。

東福岡が強さを見せつける


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決勝戦は夏冬二冠達成目指す東福岡対初優勝目指す国学院久我山の試合。5万4090人を集めた試合は前半終わり頃に動いた。中村が餅山とワンツーで回し藤川が走りこみ右に展開しフリーで三宅がワンタッチで決める。接戦だった前半とは打って変わり後半は東福岡が強さを発揮する。決定的なシーンとなるトリックプレーのフリーキック。その後ショートカウンターから餅山が決め、素早いパス回しからサイド攻撃を仕掛け右サイド児玉のクロスに藤川が流し最後は中村がバイタルエリアからコースを狙ったシュートを決める。久我山も攻めには出るが東福岡の守備を崩すことが出来ずゴールすることは出来なかった。

大会を通して


今大会は強豪校が強さをリーグ戦同様発揮したように見えた。優勝した東福岡高校を例に話すと高円宮プレミアリーグ戦2位とJユース相手に負けないくらい今年は強かった。それは去年の経験があってのことでもある。ベスト4敗退となった青森山田も同様だ。また新しい発見として国学院久我山のように都道府県リーグのチームでも選手権でこれだけやれると証明した大会でもあった。

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コメントコメント

山本 衆平

山本 衆平 

大作レポートありがとうございます。
yuseiさん的に驚いた、将来が楽しみな選手は誰ですか?

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