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あなたならどうする?ジョン・テリーのオウンゴールを防げ!

Photo by Getty Images
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モウリーニョの解任後ヒディンク体制となった今も、低空飛行を続けるチェルシー。
ホームで行われたエバートンとのゲームも”98分”のゴールでなんとか同点に追い付き、ドローに持ち込んだが、
オウンゴールを含めた大量3失点。第22節終了時点で20チーム中5番目に多い34失点を記録し、リーグ14位とボトム10すら抜け出せていない。
昨季のチェルシーはゴール前まで侵入されてもことごとく跳ね返す印象さえあったが、このオウンゴールを防ぐことはできなかっただろうか。

テリーのオウンゴール(動画00:21~00:39)


下記URLはチェルシー対エバートン戦のハイライト動画である。

失点を検証するにあたって動画00:21時点の状況(テリーのオウンゴールハイライト)に置かれたと仮定して、
どう対処すればテリーのオウンゴールを防ぐことができたのか考えていく。

ハイライト動画内では、ルカクがアスピリクエタを振り切りペナルティーアークに猛進しているところからスタートする。
ポジションを飛び越えて、アスピリクエタはルカクにチェッックしており、テリー、ズマ、マティッチ、ミケルと計5名の選手がルカクに食いついた結果、バークリーを経由して完全にフリーになったベインズにボールが渡る。
そのベインズのクロスをテリーはクリアしようとしたが失敗し、オウンゴールとなった。

この失点を生んでしまったテリーのクリアミスだが、そもそもペナルティエリア内からフリーでクロスをあげられて
しまっている時点で、失点はやむを無い状況であり、テリーがミスしたのが悪いという結論では元も子もないため、
失点の大きな要因となったベインズのフリー状態をいかに防ぐかという点に焦点を絞っていく。

ベインズをフリーにしないために


下記図に動画00:21時点の各選手のポジショニングを記した。参考までに動画外にいる選手のポジションも記載する。
まず特筆すべきなのは、前述したように自身の左サイドを捨てて、アスピリクエタがルカクに対してチェックしていることである。
00:22時点を注視していただくと、中央のスペースを埋めようとしたアスピリクエタの動きから、ルカクは体を使ってボールを守る。
そこからアスピリクエタは回り込んで、中央への進行をとめようとしたため、重心が完全にゴール方向に向かってしまい、マイナス方向に切り返したルカクの動きに対応できず、かわされてしまう。
ハイライト動画00:21時点 各選手のポジション
ハイライト動画00:21時点 各選手のポジション


このような状況になったのはルカクにボールが渡った時点で相当のスペースがあったため、アスピリクエタは緊急事態と判断し、ポジションを飛び越えてチェックにいったからであるが、結果として守備陣に混乱を招いてしまっている。しかし、この選択には同情の余地があり、アスピリクエタのプレーの選択に対して、はっきりと改善すべき点はないと考える。

ここで問題であるのが、このアスピリクエタの背後でジョギングに終始していた二人の守備的MFである。

[マティッチの場合]
本来、ルカクにボールが渡った時点で、中央のエリアを埋めるべきなのはアスピリクエタではなく、マティッチである。(下記図参照)
アスピリクエタがルカクにチェックしなかった場合
アスピリクエタがルカクにチェックしなかった場合

しかし、アスピリクエタがルカクにチェックにいったことで安心したのかジョギングで帰陣している。
そして、アスピリクエタがかわされた後、慌ててボールに足を延ばすが、抜けられてしまっている。
アスピリクエタの出張によって自身の仕事を失ってしまったことは同情できるが、アスピリクエタがルカクにかわされてしまうほど重心が傾き、中央への進行を防がなければならなかったということは、中央のスペースがそれほど空いていたからであり、49分とスタミナに余裕のある時間であれば、カバーとして中央のエリアを埋めてほしい。
そうなれば、アスピリクエタがかわされてもルカクの道は塞がれエバートンがそのままゴールに向かう事態は防げたと考える。

[ミケルの場合]
ミケルに関しては同情の余地は無い。ルカクにボールが渡って以降、ミケルは自身が把握すべき右サイドを一度も見ていない。動画00:23の時点で右サイドが大きく空いていることがわかる。もし、ミケルが右サイドを確認していれば、危険な状況であることは理解できたはず。そもそもミケルにはルカクにボールが入った時点で中央のエリアにいてもなにもすることが無い。

そして、この場面でやることが無かったということは十分に右サイドを確認する時間はあったということである。
結局ミケルがこの場面でしていたことは、ただボールを見ながらジョギングして帰陣し、申し訳程度にルカクに足を出しただけである。
下記図のように右サイドをケアできていれば、動画00:25のルカクからバークリーへのパスを防ぐことは可能であったと考える。
もし、防ぐことができなくてもこの状況でミケルがバークリーに近いポジションをとっていれば、イヴァノヴィッチはバークリーのマークをミケルに受け渡し、ベインズに対してコースとタイミングを限定するだけのプレッシャーはかけられたはずである。
もちろん、本来であれば、ベインズをマークするべきなのはマッチアップ相手であるウィリアンであるが、ウィリアンは攻撃的MFであり、ウィリアンがいない状況で守備をする場面は多々あるはずである。そのため、ミケルが右サイドを確認しない理由にはならない。
右サイドをケアすべきだったミケル
右サイドをケアすべきだったミケル

まとめ


この状況から失点を防ぐためには、二人の守備的MFの迅速な対応が必要だったと考える。
特にこの状況を把握する余裕のあったミケルには改善の余地があった。昨年と比較して、運動量が落ちている指摘されているチェルシーの問題はこのオウンゴールにも表れていたということでしょうか。
あなたならこの状況どう対応するのが良かったと考えますか?




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コメントコメント

ガブリエル

ガブリエル 

戦術、動きの解説図解がわかりやすくていいです。定期的に見たいです。

山本 衆平

山本 衆平 

人数的には足りているので、ズマがミララスを捨てて右サイドのケアをしたかった。
CB二人とアスピリクエタの3人がルカクとミララスの2人にやられてしまった。
ボランチの2人は「ルカク潰せそうだし大丈夫っぽいなあ、人数も足りているし」→「やべえ!潰せなかった!(時すでに遅し)」となってしまいましたね。

yugo

yugo 

ハイライトを見るとマティッチが振り切られた時にズマとミケルがルカクにアタックできるタイミングはあったと思います。ただ、ズマはミララスのケアを放棄してまでチャレンジすることは難しいので、ミケルがぼーっとしていたことが失点の一因であるかなと思いました。

もすと

もすと 

ガブリエルさん、山本さん、yugoさん
コメントありがとうございます!
もっとわかりやすく書けるように努力していきます!
山本さん、yugoさん
僕はベインズのことばかり考えていましたが、お二人がおっしゃるようにボランチの二人が下がりきっていれば、ルカクの時点でボールを奪うことができそうです。
貴重なご意見ありがとうございます!

bothfooted

bothfooted 

すいません、図では分からなかったんですが、中盤に隙が生まれた瞬間があったんですよね?思ったんですけどこれ、Jのチームがよくやってしまう陣形ではないでしょうか。サイドを広く使ってくる相手に対して密集隊形は無しですね。最終ラインの並びも、親知らずを抜いていない人の歯みたいでした。個々のスピードに振り回され過ぎだと思います。

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